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IT業界の請負契約と派遣契約の違い

  • 請負契約とは?

    依頼を受けた者(請負人)がある仕事を完成することを約束し、その注文者がその仕事に対して報酬を支払う契約を「請負契約」といいます。 注文者は完成した目的物の引渡しを受けるのと同時に報酬を払えばよいことになっており、これに瑕疵があれば修補や損害賠償の請求ができます。 また、注文者は仕事が完成するまでならいつでも請負人の損害を賠償して契約を解除することができます。


    派遣契約とは?

    派遣労働とは、派遣会社「派遣元」と雇用関係にある労働者「派遣社員」が、受け入れ会社「派遣先」の指揮命令の下で働くことをいいます。 業務の指揮命令権は発注者側が持つ事になるので、派遣社員に直接指示できます。 ただし、「派遣社員」は「派遣先」の会社と雇用関係にありません。 雇用関係がなければ労働法は適用されないので、派遣社員を保護するために「労働者派遣法」という法律が制定されています。


    プロジェクトにおける請負契約と派遣契約の使い分け

    請負契約の場合は、業務の指揮命令権は発注者側にありません。 基本的に全て請負側で行います。 納期遅れや品質不良などの瑕疵があれば、お客様への責任は発注者側にありますが、対策は請負会社にも依頼することができます。 請負契約の場合は、窓口が発注者側でも請負会社に責任を問うことができます。

    派遣契約の場合は、業務の指揮命令権は発注者側が持つ事になるので、派遣社員に直接指示できます。 その一方で、納期遅れや品質不良が起こったときには、派遣業者や派遣社員に責任を問うことはできません。 プロジェクトの進捗遅れや、システムの品質不良が発生すると責任は、ほぼ全部発注者側が被ります。 なので、派遣社員も自社の社員と同じ様に教育・管理する必要があります。 ただし、あまりにも酷い場合は、派遣業者(派遣元)に抗議して技術者の交代を要求することもあります。

    ◇請負契約と派遣契約の使い分けの例
     1.要件定義〜基本設計 : 社員主体(発注者側)&一部外注(派遣)
     2.詳細設計〜プログラミング〜単体テスト : 完全外注(請負)
     3.統合テスト〜導入 : 社員主体(発注者側)&一部外注(派遣)

    基本的に発注者側の労力を補う目的で派遣を使います。 発注者側主体で仕事を進めて、単価や評価の低い仕事を派遣側に任せます。 請負には、発注者側がミスをカバーできる仕事や、仕事状態をチェックできる仕事を依頼します。 つまり、最初(要件定義)と最後(最終テストや導入)は依頼せずに、真ん中(プログラミング)を依頼します。 少しとげのある書き方ですが、これが現実です。



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